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生化学:抗体多様化酵素AIDによるDNAの脱アミノ化は、転写によって標的が決まる

Nature 422, 6933 doi: 10.1038/nature01574

Bリンパ球に特異的な活性化誘発型シチジン脱アミノ酵素(AID)は、クラススイッチ組換え(CSR;免疫グロブリンのイソ型の切り換えをおこさせる過程)や体細胞高頻度変異(免疫グロブリン可変領域遺伝子に多数の点突然変異を導入する過程)に必要である。AIDは、RNA編集酵素あるいはDNAに作用するシチジン脱アミノ酵素として機能するのではないかといわれてきた。しかしAIDの正確な酵素活性は、これまでの研究では評価されていなかった。同様に、CSRと体細胞高頻度変異には標的となる免疫グロブリン遺伝子座配列の転写が必要だが、転写の正確な役割についても推測の域を出なかった。今回2種類の異なる検出法を用いて、AIDがin vitroで一本鎖(ss)DNAのシチジンを特異的に脱アミノ化するが、二本鎖(ds)DNA上のシチジンは脱アミノ化しないことを明らかにした。しかし、反応を転写と共役させると、in vitroでdsDNAもAIDによる脱アミノ化をうける。また、in vivoで転写の向きに依存してCSRを誘導する合成dsDNAは、この内在性CSRで見られるのと同じ転写の向きに依存してin vitroでAIDによって脱アミノ化される。これらから、AIDのDNA脱アミノ化活性は転写によってdsDNAも標的とするようになるが、これは二次構造が形成されて基質となるssDNAが生じるためだとの結論を得た。

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