Letter 生理:光周期制御経路の適応によるイネの短日開花 2003年4月17日 Nature 422, 6933 doi: 10.1038/nature01549 開花の光周期制御は、繁殖の成功に直接関連することから植物にとって重要な成長過程の一つである。長日植物であるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の分子遺伝学的解析から、この植物の開花時期の制御を説明するモデルが提案されているが、短日植物の分子機構についてはほとんどわかっていない。本論文では、短日植物であるイネの開花の光周期制御がどのように調節されているかについて報告する。シロイヌナズナのGIGANTEA(GI)のオーソロガス遺伝子であるOsGIをトランスジェニックイネで過剰発現させると、短日および長日の両条件で開花が遅れた。シロイヌナズナのCONSTANS(CO)に対するイネのオーソロガス遺伝子の発現はトランスジェニックイネで増大したが、FLOWERING LOCUST(FT)のイネのオーソロガス遺伝子の発現は抑制された。今回の結果は、開花の光周期制御に関与する三つの重要な調節遺伝子が長日植物のシロイヌナズナと短日植物のイネで保存されていること、しかしCOによるFT遺伝子の調節が逆転しているために長日条件におけるイネの開花が抑制されていることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る