Letter 生態:土壌無脊椎動物群は草原の遷移および多様性を増進する 2003年4月17日 Nature 422, 6933 doi: 10.1038/nature01548 生態学における最重要課題の1つは、生態系の遷移を進め、ひいては自然植生の種の多様性に影響を及ぼす要因を解明することである。この過程において重要な機構が、資源の制限と、地上の草食性脊椎動物が及ぼす諸作用であることはわかっている。さらに最近になって、共生性や病原性の土壌微生物が、植生の構成やその変化に大きい影響を及ぼしていることが明らかにされた。しかし、土壌無脊椎動物群が遷移に及ぼす影響は今までほとんど注意が払われていなかった。本論文では、土壌無脊椎動物群が二次遷移と局地的な植物種多様性とを共に増進させている可能性があることを報告する。二次遷移の各段階にある草原から採取した土壌無脊椎動物群は、遷移初期の優占植物種を選択的に抑制し、それにより従属種やより後期の遷移状態から採取された種の相対的数度を増大させる。遷移中期の土壌無脊椎動物群が、最も強い影響を及ぼした。我々の得た結果は、土壌無脊椎動物群が自然植生の構成に強く影響を及ぼしていることを明確に示すものであり、我々はこの知見が植物種多様性の回復や保全に役立つだろうと考えている。 Full Text PDF 目次へ戻る