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物性:極薄膜における磁区パターンの逆転移(inverse transition)

Nature 422, 6933 doi: 10.1038/nature01538

逆凍結(inverse freezing)と逆融解(inverse melting)は高温時よりも低温時において、より高い対称性をもつ相が見られる過程である。このような逆転移(inverse transition)は非常に希にしか起こらない。今回我々は、膜面に垂直に磁化した鉄の極薄膜において逆転移効果が存在することを報告する。このような膜の磁化は一様ではなく、むしろ反対向きの垂直磁化をもつ縞状のドメインとして現れる。単一原子膜程度の膜厚保領域におけるこの縞状の基底状態に関わる予測は議論の的となっている。平均場を用いた研究によると、温度上昇時に縞の幅が連続的に減少することが予測されている。また他の研究では、転位や回位のような位相欠陥が系に侵入し幾何学的相転移起こす可能性があることが示されている。我々は、走査電子顕微鏡像から、温度が上昇したときに、低温での縞状ドメイン構造がより対称性の高い迷路構造に転移することを確認した。しかしながら、より高温で、磁気秩序が失われる前に、より対称性の低い縞状の相が再び現れることが確認された。縞状組織に関して広範囲におよぶ理論的、実験的研究がなされているにもかかわらず、こういった相の系列とその原因となる微視的な不安定性はこれまで観察されていなかった。

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