Letter 地球:メッシニア塩分危機の起源 2003年4月10日 Nature 422, 6932 doi: 10.1038/nature01553 今より596万年から533万年以前にかけての地中海の乾陸化であるメッシニア塩分危機は、新生代の地球に生じたもっとも劇的な事件のひとつであった。この事件は、大西洋と地中海の間にあった海の水路が閉じた結果として生じたが、その原因は依然としてなぞである。本論文では、火山岩の年代と組成を用いて、中新世中期から更新世にかけての(ほぼ1210―65万年前)地中海最西部の地球力学的進化を再構成したことを報告する。我々のデータは、マントル由来の火山岩の顕著な地球化学的変化が、メッシニア塩分危機とほぼ同時期の630万年から480万年以前にかけて生じたことを示している。これは、プレートの沈み込みに関連する火山活動からプレート内タイプの火山活動に変化したことを反映している。熱力学的モデルを用いて我々は、沈み込むテチス海の海洋リソスフェアの西への後退とそれに伴うアセノスフェアの湧昇が、マグマの化学的変化とアフリカ大陸とイベリア半島の大陸周縁に沿った隆起(約1 km)を引き起こし、それによって中新世にあった海の水路が閉ざされ、メッシニア塩分危機がもたらされたことが、妥当であることを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る