Letter

技術:サブフェムトテスラマルチチャンネル原子磁力計

Nature 422, 6932 doi: 10.1038/nature01484

磁場はすべての電磁現象の情報を伝える、最も基本的でありふれた物理的観測量のひとつである。ここ30年あまり、4Kで作動する超伝導量子干渉素子(SQUID)が比類無い超高感度の磁場検出器であった。感度は最高1fTHz-1/2(1fT=10-15T)に達する。SQUIDによって、たとえば、脳が発生する磁場の分布を描いたり、この磁場発生の起源となる電気活動の位置(脳磁図)を決定したりすることができる。光ポンプした原子のラ−モアスピン歳差を検出する原子磁力計は、大きな測定体積を使う検出法に匹敵する感度レベルに近づいてきたが、磁気イメージングへの応用に必要なもっと小型の構造にすると感度が極端に低くなる。原子磁力計は高い感度と空間分解能を持ち、低温で作動させる必要がないことから、脳皮質モジュールの地図を非侵襲的に作製するなど新しい応用が可能になるだろう。ここでは、スピン交換緩和がない(SERF)新しい原子磁力計について述べる。この磁力計によりたった0.3cm3の測定体積で0.54fTHz-1/2の磁場感度を実現した。理論分析により、この素子の基本的な検出限界は0.01fTHz-1/2に達することを示した。また、この磁力計の簡単なマルチチャンネル動作と、2mmの分解能で磁場発生源の位置が決定できることも実証した。

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