Letter

進化:マダガスカル産恐竜Majungatholus atopusの共食い

Nature 422, 6931 doi: 10.1038/nature01532

獣脚類恐竜の摂食生態に関する疑問には、機能面や生理面からの考察や、形態的制約、化石生成論からの関連づけ、そして直接的な摂食を示す希少だが有効な証拠など、多方面から証拠がもたらされている。獣脚類の噛み跡は、報告例はまれで、特定の分類群のものと判定できないことが多いが、捕食者―被食者の相互作用を示す独自の手がかりとなり、死骸の利用のされ方を知る糸口にもなりうる。本論文では、マダガスカルの白亜紀後期Maevarano累層のよく調べられた3か所の発掘場で採取された、歯で噛んだ跡がついた恐竜の骨の化石標本を報告する。この標本は、アベリサウルス類獣脚類のMajungatholus atopusの摂食生態を知る手がかりとなる。多数の個体の化石標本にたくさんの噛み跡が残っており、これはMajungatholusが恐竜の死骸から肉を噛み取っていたことを示している。さらに、Majungatholusは明らかに、竜脚類だけでなく自分と同種の個体の死骸も餌とした共食い動物であった。共食いは現生肉食動物では一般に見られる生態戦略だが、これまでは、肉食恐竜の共食いの証拠は乏しく、必ずしも信頼できるものではなかった。

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