Article 生化学:単分子蛍光偏光測定によるミオシンVの三次元構造動力学 2003年3月27日 Nature 422, 6930 doi: 10.1038/nature01529 アクトミオシンの運動性において力と動きを発生させる構造変化は、レバーアームとして機能するミオシン軽鎖ドメインの傾斜によるものであると示唆されている。いくつかの実験でもこのレバーアーム仮説を裏付ける結果が出ている。しかし傾斜運動の程度とタイミングは、アクトミオシンとして機能している運動性タンパク質複合体では明確に示されていない。本研究では、個々のタンパク質ドメインの配向を20〜40ミリ秒の時間分解能で決めることができる単分子蛍光偏光技術を用い、脳ミオシンVの軽鎖ドメインの構造動力学を三次元で測定した。1つの蛍光性のカルモジュリン軽鎖は、ミオシン分子がアクチンに沿って徐々に移動していくのに伴って前後に2つの決まった角度の間で傾いた。この結果はミオシンVのカルモジュリン結合ドメインのレバーアーム回転を証明するものであり、2つの頭部を持つミオシンV分子のアクチンフィラメントに沿った移動を説明する「ハンド・オーバー・ハンド」機構を支持するものである。このテクニックは他の生物学的システムにおけるリアルタイムの構造変化の研究にも適用できる。 Full Text PDF 目次へ戻る