Letter

物理:電子マッハ・ツェンダー干渉計

Nature 422, 6930 doi: 10.1038/nature01503

高移動度2次元電子ガス中に作成されたダブルスリット電子干渉計は、メソスコピック系におけるコヒーレントな波動性現象の研究において強力なツールである。しかしながら、各スリットに多くのチャネルが存在することによって干渉像の鮮明度が低いことや、開放系であるために微少電流に対して感度が低いという問題があった。さらに、これらの干渉計は、磁場によって左右の対称性が壊されるために、例えば量子ホール効果の領域にはいるために必要となるような強磁場中では機能しない。今回、我々は強磁場下で機能する1チャネル、2経路の電子干渉計を作成し使用したことを報告する。この素子は光学的マッハ・ツェンダー干渉計の電子的な類似物として初めてのものであり、分数電荷を持つ準粒子の干渉を測定する道を開く。量子ホール効果領域における単一の端状態と閉回路輸送の計測から、この干渉計は高感度であり、非常に高い鮮明度(62%)を示すことがわかった。しかしながら、干渉像は電子温度あるいはエネルギーの増加とともに急激に消失する。この位相緩和の原因は明確ではないが、ショット雑音の測定により、非弾性散乱から来るデコヒーレンスではないことを立証した。

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