Letter

気候:人間が海面気圧におよぼす影響の検出

Nature 422, 6929 doi: 10.1038/nature01487

温室効果ガスおよび対流圏の硫酸塩エアロゾルは、人間が気候に及ぼす主たる影響源であり、それらが地表気温、自由対流圏および成層圏の気温や海水温に検出可能な影響をおよぼしてきたことが示されている。しかし、温度以外の変量にも人間の影響が検出されるかどうかについては明らかになっていない。本論文では、4つの気候モデルによるシミュレーションを結合して、冬季(12月から2月まで)の海面気圧の観測値に、人為的な温室効果ガスと硫酸塩エアロゾルの影響を検出したことを報告する。我々は、人間の影響に応答して、海面気圧が亜熱帯北大西洋、南ヨーロッパ、および北アフリカにおいて上昇し、極域、および北太平洋において低下したことを見出した。この解析はまた、気候モデルは海面気圧の応答の大きさをかなり過小評価していることを示している。この食い違いは、いくつかの地球温暖化のシナリオによるシミュレーション結果にあるような、北大西洋域の偏西風の強化に対応する北大西洋振動指数の上昇傾向が、小さすぎるかもしれないということを示唆する。これが、ヨーロッパの気候に対する人為的な気候変動の影響の過小評価につながっているのであろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度