Letter 医学:インテグリンαvβ6を介したTGF-β活性化の欠如はMmp12依存的な肺気腫を引き起こす 2003年3月13日 Nature 422, 6928 doi: 10.1038/nature01413 インテグリンは、細胞の増殖、移動そして生存を調節するヘテロ二量体の細胞表面タンパク質である。我々は、上皮に限局しているインテグリンαvβ6が別の重要な機能を担っていることを以前に示している。つまりこのインテグリンは、トランスフォーミング成長因子‐β(TGF-β)前駆体に結合し、これを活性化する。このインテグリンを欠失するマウス(Itgb6欠損マウス)の肺における肺の遺伝子発現の包括的な解析から、我々は、マクロファージメタロエラスターゼ(Mmp12)の顕著な誘導を明らかにした。Mmp12はエラスチンを選択的に分解し、慢性肺疾患である肺気腫に関与するとされているメタロプロテアーゼの一種である。本論文では、Itgb6欠損マウスが加齢に伴う肺気腫を発症することを報告する。この肺気腫は、TGF-β活性化を補助するβ6インテグリンサブユニットを発現させる遺伝子導入、もしくはMmp12の欠損によって完全に食い止められる。さらに、Itgb6欠損による影響が活性型TGF-βを同時発現する遺伝子導入によって打ち消されることも示す。我々は、インテグリンによって媒介されるTGF-β前駆体活性化の欠如が、加齢に伴う肺気腫をマクロファージMmp12の発現変化を介して引き起こす経路を明らかにした。さらに我々は、TGF-β活性化経路における機能的変化が、この病気の感受性に影響を与えることを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る