Letter 地球:コンドライト中のハフニウム同位体から推定した地球の地殻−マントル系の初期史 2003年2月27日 Nature 421, 6926 doi: 10.1038/nature01421 176Luから176Hfへ至る放射性系列は、地球の初期の地殻―マントル系の性質を理解するために広く使われている。しかしながら、Lu-Hf同位体データの解釈には、地球全体の基準パラメータだけでなく、176Lu(λ176Lu)の正確な放射性崩壊定数が必要である。最近の基準化したλ176Luによると、地球上に存在する39億年よりも年代が古いジルコンには非放射崩壊起源のハフニウムが存在することが必要とされており、それは43億年以上前に同位体的に豊富であったマントル供給源から広範な大陸地殻が抽出されたことを示唆するものであるが、それと相補的な枯渇したマントル貯蔵庫の証拠を提供しているわけではない。本論文では、コンドライトや玄武岩質ユークライトなどを含む異なる太陽系物質に対するLu-Hf同位体測定について報告する。コンドライトからはLu-Hf系のアイソクロンが定義され、初期の176Hf/177Hf比は0.279628±0.000047となり、対応するλ176Luは、コンドライトの形成された年代に対して45.6億年という値を用いると1.983±0.033×10-11yr-1となる。このλ176Luの値は、地球の最古の鉱物が肥沃化ではなく枯渇化の時間積分した経過をたどったマントル供給源の液相からもたらされたことを示唆している。惑星の集積後遅くとも3億2千万年前には枯渇化が起きたはずで、これは消滅した放射性核種から推定される年代と一致する。 Full Text PDF 目次へ戻る