Letter 技術:オンチップ型超高Qトロイド微小共振器 2003年2月27日 Nature 421, 6926 doi: 10.1038/nature01371 誘電体内部を光が循環すると特定の共振周波数付近に光パワーが蓄積する。この光循環は共振器量子電気力学、フォトニクス、バイオセンシング及び非線形光学など広範囲の分野で重要になる。光の軌跡は誘電体とその周辺構造の界面付近に形成されるため、この構造の性能は界面の質に強く依存する。フォトン寿命、あるいはこれと等価な共振器Q値に関しては、液滴や微小球などの原子スケールでの表面仕上げが可能な、表面張力誘起の微小共振器が、他のどの誘電体微小共振器構造よりも優れている。こういった利点がある一方で、その物理特性を作成プロセスの中で制御するのは容易ではない。周知のように、ウエハ上でのプロセス工程では、並列の処理と制御が可能であり、他の機能と合わせた集積化が可能である。しかし、このようなオンチップ共振器のQ値は、表面張力誘起型の微小共振器のものより何桁も低い値となり、そのため、超高Q実験には適さない。本研究では、チップ上に108を超える値のQ値を持つトロイド形をしたシリカの微小共振器を、リソグラフィー、ドライエッチング、そして選択的なリフローの各プロセスを使って作製する方法を実証した。このような高いQ値は今まで液滴や微小球でしか得られていなかったものであり、既存のチップ上の共振器のQ値に対してほぼ4桁も上回る改善が図られた。 Full Text PDF 目次へ戻る