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生化学:ナノ秒からマイクロ秒レベルでのタンパク質の完全な折りたたみ経路

Nature 421, 6925 doi: 10.1038/nature01428

実験データとシミュレーション・データを組み合わせてタンパク質の折りたたみに関係する全構造と経路を説明することにはいろいろな問題がある。遷移状態は実験的にφ値で記述されるが、折りたたみに適した条件下での変性状態は解析が非常に難しい。また原子レベルの分解能でのコンピュータ・シミュレーションは現在のところ約1マイクロ秒かそれ以下に限られている。折りたたみが非常に速いタンパク質は両方の手法で解析可能なタイムスケールで折りたたんだりほどけたりすることから、我々は3本のヘリックスが束になったタンパク質であるエングレイルド・ホメオドメインの折りたたみ経路を調べた。実験的には、このタンパク質は1マイクロ秒で折りたたまれ、未変性のα‐ヘリックス二次構造を多く持つ中間体になる。この中間体は、折りたたみに適した条件下の変性状態の主要構成要素である。変異型タンパク質ではこの状態の構造がコンパクトになり、側鎖が決まった構造を取っていない動的で未変性状態に近いヘリックスを持つことがわかった。この状態と未変性状態の間の遷移状態では、ヘリックス構造はほぼ完全に形成されていてそれらの結合が進行中であり、古典的な拡散-衝突モデルに近づく。分子動力学的シミュレーションによって実験と非常に良く一致する速度定数および構造の詳細が明らかにされ、その結果、原子レベルでの折りたたみの説明が完全なものとなった。

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