Letter 考古:オーストラリアのマンゴー湖における人類の居住と気候変動に対する新しい年代 2003年2月20日 Nature 421, 6925 doi: 10.1038/nature01383 マンゴー湖で発見されたオーストラリア最古の人類の遺跡には世界最古の赤色顔料で覆われた埋葬人骨(マンゴー3号)及び、最古の火葬の記録(マンゴー1号人骨)が含まれる。これまで、これらの発見の重要性は年代や古環境的な情報が限られていたことに制約を受けていた。世界最古の人類のミトコンドリアDNA供給源であるマンゴー3号の年代は、30,000年(30 kyr)前、42-45 kyr前そして62±6 kyr前と様々な推定値があり、その一方で放射性炭素の推定値ではマンゴー1号における火葬の年代は20-26 kyr前であることを示していた。本論文では、新しく決定した25個の光学的年代について報告し、両方の埋葬年代が40±2 kyr前であり、北部及び西部オーストラリアに人類が居住し始めたのと同時か、その直後の50-46 kyr前には人類がマンゴー湖には存在していたことを示す。層序学的証拠は、50から40 kyr前に塵の堆積の増加、人類の居住開始そして大陸全体にわたる大型動物類の絶滅と同時に湖が満水になるのとより乾燥した状態との間で変動があったことを示している。この後には、40から30 kyr前の間、乾燥した気候の状態が続いた。この新しい年代は、この重要な地点において人間の埋葬が行われた年代についてのこれまでの見積りを修正し、人類が生存する最も乾燥した大陸で気候条件が悪化したときに人類がどのようにそれに適応したかについて新しい見方を提供している。 Full Text PDF 目次へ戻る