Letter

宇宙:局部銀河群中にある「見えない」バリオンの遠紫外線の特性

Nature 421, 6924 doi: 10.1038/nature01369

小さな赤方偏移(z<1)の宇宙で検出されたバリオンの数は、より大きな赤方偏移での対応する体積で検出されたバリオンの数よりはるかに少ない。宇宙構造の形成についてのシミュレーションは、「見えない」バリオンの最高3分の2までが、それらの高い温度と低い密度のため、検出されるのを免れた可能性を示している。この「見えない」バリオンを直接的に検出する数少ない方法の1つは、クェーサーのような背景にある放射源のスペクトル中に、紫外吸収線系の特性を探査することである。本論文では、活動銀河核からの紫外線放射の探査で検出された「高速の」Ovi(O5+)吸収雲の平均速度ベクトルの偏角は、速度ベクトルを銀河静止基準と局部銀河群静止基準の座標系に変換したとき、著しく減少することを示す。これらの吸収雲の少なくとも82パーセントは、我々の銀河系内のいかなる「高速な」原子状水素の物質とも関係がなく、したがって銀河系あるいは局部銀河群周辺に広がったコロナに満ちている、宇宙初期からあるwarm-hot銀河間物質に由来する可能性が高い。この銀河間物質中のバリオンの質量の合計は、最大で太陽質量の約1012倍であると推測され、これは局部銀河群を力学的に安定化させるのに必要な程度の質量である。

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