Letter 環境:欧州人の入植以降にグレートバリアリーフ内部へ堆積物流入量が増加したことを示すサンゴの記録 2003年2月13日 Nature 421, 6924 doi: 10.1038/nature01361 欧州人の入植がオーストラリアのグレートバリアリーフの水質に与えた影響は長い間議論の的となっている。この地域の河川の流域における浸食と堆積物の輸送は欧州人の入植以来大幅に増加しているが、このような変化の規模についてはよく分かっていない。本論文では、ハバンナリーフ(バーデキン川の洪水プルームの影響を受けているグレートバリアリーフ内部の場所)で得られた寿命の長いハマサンゴ類(Porites coral)のBa/Ca比の解析について報告し、およそ1750年から1998年の間における堆積物流量の記録を明らかにする。記録の初期の部分では、河川の洪水で生じた浮遊堆積物がリーフの内部にまで到達することは時々しか起こらなかったが、およそ1870年より後(欧州人の入植が始まった後)には堆積物の輸送が5倍から10倍にまで増加したことが記録されており、流量が最大になるのは干ばつを終わらせた洪水の最中であったことが分かった。これらのことから、欧州人の入植以後、森林の伐採や家畜の収容過多などの土地利用活動により、半乾燥気候地域の河川流域の水質は大きく低下することになり、その結果、グレートバリアリーフ内部へ流入する堆積物の量は顕著に増加したと結論できる。 Full Text PDF 目次へ戻る