Letter

物性:強い光の場による電子過程のアト秒制御

Nature 421, 6923 doi: 10.1038/nature01414

レーザー光の振幅と周波数はフェムト秒(10-15s)の時間スケールで日常的に測定され、制御されている。しかし、わずか数周期の波からなるパルスにおいては、レーザー放射を特性づけ、制御するのに振幅エンベロープと搬送周波数だけでは不十分である。なぜなら、光の場の発展はパルスのピークに対しての搬送波のシフトにも影響されるからだ。この、いわゆるキャリア―エンベロープ位相は、強い場の現象に影響することが予想され、観測されてきた。しかし、ショットからショットへとランダムにシフトするため、光の電場を用いて再現性よく原子過程を導くことはできなかった。今回我々は、安定なキャリアエンベロープ位相をもつ数周期の強いレーザーパルスを発生させたので報告する。このパルスは、量子力学的不確定性のみに制約を受ける究極の正確さで微視的運動を引き起こし、操ることができる。再現性をもつこれらの光の波形を用いて、我々はイオン化物質中で光誘起原子流を作りだした。電子波束の運動は、250 アト秒 (250×10-18s)よりも短い時間スケールで制御できた。これにより、原子流によって生成するコヒーレント軟X線放射のアト秒時間構造を制御できた。これらのX線光子はキャリア―エンベロープ位相を決定するための高感度で直観的な道具となる。

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