Letter 生態:ショウジョウバエの光受容器の情報容量に対するShakerK+チャネルの寄与 2003年2月6日 Nature 421, 6923 doi: 10.1038/nature01384 脊椎動物と無脊椎動物の神経系では、急激に不活性化する電位依存性K+チャネルが、全体にわたって多数分布している。これらのチャネルは、電位シグナルを減衰させることによってニューロンの興奮性を調節していると考えられているが、それらの特異的機能は多くの場合ほとんどわかっていない。我々は以前に、ショウジョウバエの光受容器における典型的な不活性化K+コンダクタンスチャネル、Shakerの役割を、野生型とShaker変異体の光受容器の細胞内記録により調べた。本論文では、Shaker型K+コンダクタンスが失われると、光受容体のシグナル対ノイズ比が著しく低下し、完全な明順応状態にある細胞の情報容量が50%も減少することを明らかにする。モデル化と実験とを組み合わせることによって、Shaker型K+チャネルの不活性化が電位シグナルを増幅するために、光受容器はその電位幅をより有効に利用できることになることがわかった。Shaker型コンダクタンスがなくなると、電位シグナルが減衰し、代償としてインピーダンスが小さくなる。これらの結果は、Shaker型K+コンダクタンスが、神経シグナルの精度に関して、またニューロンの段階的シグナルの選択的増幅機構として重要であることを示しており、ニューロンの情報処理に代償機構が果たす役割を強調するものでもある。 Full Text PDF 目次へ戻る