Letter 宇宙:小惑星族の起源としての壊れた母天体の分裂 2003年2月6日 Nature 421, 6923 doi: 10.1038/nature01364 小惑星族は一定の軌道とスペクトル特性を共有する、小さな天体の集まりである。現在20組以上の小惑星族が同定されており、衝突という事象に岩体強度よりも重力が影響を及ぼすような状況下では、それぞれの小惑星族は大きな母天体の衝突による分裂から生じたと考えられている。小惑星族内の天体の大きさと速度の分布は、分裂プロセスについて検証する際に貴重な制約となる。しかし、長期間にわたり浸食と力学的な軌道の進化により、衝突の当初の痕跡が消えてしまう場合がある。最近特定された若いカーリン族は、軌道進化による影響をほとんど受けておらず、衝突の影響を研究するためのまたとない機会を提供する。本論文では、カーリン族の主要な特徴を再現する衝突の種類をモデル化した数値シミュレーションについて報告する。衝突前の母天体の内部構造は、衝突後の展開に影響を及ぼすので、小惑星族はすでに壊れやすい状態にある母天体の分裂から生じたに違いないことが示される。カーリン族の大きな構成天体すべては、小さな天体が重力によって再集積することによって形成されたこともわかる。確認されている小惑星族のほとんどは、同様な形成過程をたどったと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る