Letter 環境:世帯動態が資源消費量および生物多様性に及ぼす影響 2003年1月30日 Nature 421, 6922 doi: 10.1038/nature01359 人口とその増加率が生物多様性の減少の重要な促進要因だとみなされることは多いが、世帯動態は通常、無視されている。集約的な人口統計では、世帯規模(世帯員の数)や世帯数の実際の変化と、それらが生物多様性に及ぼす影響が見えてこない可能性がある。世帯動態は1人あたりの消費量に影響し、ひいては、たとえば燃料用の木材消費や、住宅建築やそれにまつわる活動のための住居環境の改変、温室効果ガスの排出などを通じて生物多様性に影響する。本論文では、1985年から2000年の間の世界全体、そして特に生物多様性ホットスポット(人間活動により絶滅の危機に瀕している在来種が多数生息する地域)を有する国々での世帯数の増加率は、積算人口の増加率を上回ったことを報告する。人口が減少した場合でも、世帯数は実質的に増加していた。平均世帯規模(すなわち世帯員の数の平均)が変わらなかったならば、ホットスポットを抱える国々の世帯数は、2000年の段階で1億5500万世帯も少なくなった計算になる。ホットスポットを抱える国々では、平均世帯規模のみが縮小した場合、2000年から2015年までの間に2億3300万世帯の増加があると見込まれる。都市スプロール現象として現れることの多い世帯数の急速な増加や、その結果生ずる少人数世帯での1人あたり資源消費量の上昇は、生物多様性の保全にあたって真剣に取り組むべき諸問題を提起するものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る