Letter 物理:崩れ波に対する界面活性剤の影響 2003年1月30日 Nature 421, 6922 doi: 10.1038/nature01357 砕ける波は、運動量、エネルギーおよび質量が大気―海面間で移行する割合を著しく増大させる。軽ないし中程度の風があるとき、短波長の崩れ波がしばしば観測される。理論および室内実験の示すところでは、きれいな水でこのような波が砕けるとき、表面張力が主に効くさざなみが波頂に形成される。実験室内の条件下および理論では、乱流への転移はさざなみの下における層流の剥離が引き金になるが、普通は自由表面が転覆するまでには至らない。しかし自然界の水面は通常、界面活性剤の薄膜で汚染されている。活性剤は表面張力を変化させ、表面弾性と粘性を生じさせる。ここに我々は、いろいろな濃度で界面活性剤を溶かした水の中で、崩れ波を機械的に作り出した室内実験の結果を報告する。また、活性剤により波の砕ける過程に著しい変化が生ずることを見出した。活性剤の濃度が最も高い場合、波頂下の波の前面から前方へ小さなジェットが噴出し、波の前面と衝突して空気の塊を包み込む。この過程で生じた泡や乱流は、大気―海洋の移行を増大させるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る