Letter 免疫:SAPは長期的な体液性免疫を引き起こすために必要である 2003年1月16日 Nature 421, 6920 doi: 10.1038/nature01318 長い期間生存するプラズマ細胞や記憶B細胞は長期的な体液性免疫の主要な細胞成分であり、またそれ自体ほとんどのワクチンがもたらす防護作用にとって極めて重要なものである。SAP遺伝子は、致死的な免疫不全症の1つであるX連鎖性リンパ球増殖性疾患の病因遺伝子座として同定されている。また、重篤な分類不能型免疫不全症のいくつかで、SAPの変異が見つかっている。この遺伝性疾患の細胞学的基盤は未だに明らかではない。我々は、SAPノックアウトマウスのモデル系を使って、免疫反応におけるSAPの役割を調べてきた。本論文では、SAPの発現を欠くマウスではウイルス感染の後、激しい急性のIgG抗体反応が起こるが、ウイルス特異的記憶CD4+ T細胞が存在するにもかかわらず、ウイルス特異的な長期生存プラズマ細胞および記憶B細胞がほぼ完全に欠失していることを報告する。養子移入実験によって、SAP欠損B細胞は正常であり、欠陥があるのはCD4+ T細胞であることが示された。このようにSAPはCD4+ T細胞の機能に重要な役割を持つ。つまり、SAPは後期段階のB細胞に対する補助や長期的な体液性免疫の成立には不可欠だが、初期段階におけるB細胞に対する補助やクラススイッチには不要なのである。 Full Text PDF 目次へ戻る