Letter 量子情報科学:ガウス分布変調コヒーレント状態による量子鍵配送 2003年1月16日 Nature 421, 6920 doi: 10.1038/nature01289 量子鍵配送は通常、単一光子計数に基づいて実現されているが、それに代わる手段として連続スペクトルを持つ量子変数の可能性も研究されている。この連続物理量に基づく方法では、より高速の鍵配送が可能になると期待されている。今回我々は、ガウス分布に基づき連続変調されたコヒーレント状態(数百個の光子を含むレーザーパルス)とショット雑音限界でのホモダイン検出に基づく量子鍵配送プロトコルを提案し、実証する。スクイズドビームや量子もつれビームは必要としない。完全な秘密鍵抽出は、逆照会誤り訂正技術を用い、次にプライバシー増幅を行って達成される。逆照会誤り訂正技術は、伝送線路の特性に依らず、量子もつれや量子メモリを使ったガウス変換に基づく攻撃に対して原理的に安全である。卓上実験では、伝送損失のない通信線で1秒あたり1.7メガビット、伝送損失が3.1 dBの場合は1秒あたり75キロビットという正味の鍵配送速度が得られた。現在の制限要因は本質的には技術的なものでハードウエアとソフトウエアの両方に大きな改善の余地があるため、この方式は伝送損失がもっと高い伝送線路に対しても有効だと期待される。 Full Text PDF 目次へ戻る