Article 遺伝:RNA干渉を利用した線虫Caenorhabditis elegansゲノムの系統的機能解析 2003年1月16日 Nature 421, 6920 doi: 10.1038/nature01278 ある生物の全DNA配列とその生物の発生や行動との関係を明らかにすることは、現在生物学者が直面している重要な課題である。単細胞生物である酵母Saccharomyces cerevisiaeでは、大規模な標的遺伝子欠失実験が遺伝子機能の解明に成功しているが、これに相当する解析は動物ではまだ行われていない。ここでは、線虫の推定遺伝子19,427個のうち約86%の機能をRNA干渉(RNAi)を利用して阻害した結果を報告する。1,722個の遺伝子について、変異表現型を同定した。その約3分の2は、これまで表現型に関連づけられていなかったものである。また個々の染色体上にある数メガ塩基の領域に、類似した機能をもつ遺伝子が集まっていることもわかった。これらの領域に存在する遺伝子は、共通する転写プロフィールをもつ傾向がある。これらのデータと16,757個の細菌クローンからなる再利用可能なRNAi用ライブラリーによって、線虫における遺伝子の塩基配列、染色体上の位置および遺伝子機能の関係の系統的な解析が容易に行えるようになるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る