Letter 発生:Lunatic Fringe による Notch の周期的な抑制がニワトリの分節時計を動かす 2003年1月16日 Nature 421, 6920 doi: 10.1038/nature01244 脊椎動物のボディプランにおける分節化はまず体節が順次形成されることによって起こる。体節形成の周期性は、未分節中胚葉細胞で機能する「分節時計」と呼ばれる分子振動体によって制御されていると考えられる。この振動体は、「周期遺伝子群 (cyclic genes)」の周期的な発現を制御し、これらの遺伝子は全てNotch経路に関連している。この振動を生み出す機構はまだ解明されていない。本研究において我々は、周期遺伝子の一つであるlunatic fringe (Lfng)のタンパク質の発現が、ニワトリの未分節中胚葉で振動していることを示す。Lfngはグリコシル基転移酵素をコードしており、これはNotchの活性を制御し得る。沿軸中胚葉でのLfngの過剰発現は、内在性のLfngを含む周期遺伝子群の発現を阻害し、分節化に異常を引き起こす。この周期遺伝子群への影響は、未分節中胚葉でのNotchシグナルを抑制したときと同じ表現型を示す。従って、ニワトリの未分節中胚葉においてLfngによってNotchを周期的に抑制する負のフィードバックループが形成され、これがNotchが周期遺伝子群の周期的な発現を制御すると考えられる。このフィードバックループは鳥類の分節時計の基礎となる振動を分子レベルで説明するものである。 Full Text PDF 目次へ戻る