Article 環境:ヨーロッパからメチルクロロフォルム放出の継続 2003年1月9日 Nature 421, 6919 doi: 10.1038/nature01311 工業用溶媒であるメチルクロロフォルム(1,1,1‐トリクロロエタン)の使用は、オゾンを減少させる影響があるため、1987年モントリオール議定書によって禁止されてきた。1990年代に全球的な放出は大きく減少してきており、また1999年以降ヨーロッパと米国については放出はほとんどゼロになっていると推定されてきた。この論文では、放出が少量であるとする想定とは食い違うクロロフォルムの推定値を示す。トレーサー輸送モデルを用いた推定によれば、ヨーロッパにおける放出量は2000年には20Ggを超えた。これは成層圏のオゾンの減少にとってはとるに足らない量ではあるが、全球的な対流圏の水酸基(OH)の濃度を推定する際に、大きな意味を持つ。なぜなら、メチルクロロフォルムの測定値からOH濃度を推論するからである。したがって、1990年代には強い予想外の減少傾向がOHに見られ、また、北半球と比較して南半球の方で高いOH量が以前に計算されたとする最近の報告に対して、継続的な放出は疑問に思わせる。 Full Text PDF 目次へ戻る