Letter

行動:動物における集団意思決定

Nature 421, 6919 doi: 10.1038/nature01294

動物の集団は、たとえばどの活動を実行すべきか、それらを実行すべき時機はいつか、またどの方向に移動すべきかといった、共同体としての意思決定を下す必要に迫られることが頻繁にある。しかし、これらの意思決定が下される仕組みについては、ほとんどわかっていない。我々は今回、「独裁制」と「民主制」という、可能性として考えられる2つの意思決定制度をとることで適応度がどうなるかをモデル化した。そして本論文において、大部分の条件下では、集団内の劣位メンバーにかかるコストや集団全体にかかるコストは、意思決定を民主制で下す場合よりも独裁制で下す場合のほうが大きいことを示す。たとえ独裁者が集団内で最も経験を積んだ個体であっても、独裁者の意思決定を受け入れることが他のメンバーのためになるのは集団サイズが小さく情報の差異が大きい場合のみである。民主制による意思決定のほうが利益が大きくなるのは、主として、下される意思決定があまり極端でないものになる傾向があるためであって、各個体が意思決定に対して影響力をもつためではない。我々のモデルは、民主制が広がって当然であることを示唆するものであり、また、ヒト以外の動物における集団の意思決定に関して定量的で検証可能な予測を下せるものだ。

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