Letter 発生:心臓内の流体力は胚の心臓形成に必須の後成的要因である 2003年1月9日 Nature 421, 6919 doi: 10.1038/nature01282 発生中の心臓における血流のパターンが、心臓の形態形成において重要な役割を担っているであろうことは、長年にわたって示唆されてきた。培養心臓内皮細胞は、血流から受ける力に応じて細胞骨格の構造を再編成し、遺伝子発現プロファイルを変更する。このようなin vitroの実験データを実際の心臓発生と結びつけるために、我々はゼブラフィッシュ胚を用いて流体力の定量的なin vivo解析を行った。本論文で我々は、in vivoイメージングを用い、心臓発生での重要な二つの段階において、強い剪断流、渦流が発生していることを示し、低レイノルズ数の流体中で微小構造に対して予測されるよりも、かなり大きな力が血流によって生じると予測する。in vivoで、このような剪断力の影響を調べるために、心臓への流入、または心臓からの流出箇所で流れを塞いだ結果、形成された心臓には、異常な第三室、減退した屈曲、不完全に形成された弁などが見られた。これらの欠陥は、一部の先天的心臓疾患で見られる症例と類似しており、心臓内の血流動態が胚での心臓形成における重要な後生的要因であることを示唆する。 Full Text PDF 目次へ戻る