Letter

進化:現生ウミユリ(棘皮動物有茎ウミユリ類)の幼生期

Nature 421, 6919 doi: 10.1038/nature01236

有茎ウミユリ類は現生棘皮動物の中で最も原始的な分類群だと考えられているが、その胚や幼生の観察例はこれまで報告されていなかった。これに対して、有茎ウミユリ類から系統的に分かれた無茎ウミユリ類(ウミシダ類)は成体がもっと入手しやすく、発生過程について多くのことがわかっている。本論文では、有茎ウミユリ類の一種の受精から幼生座着までの発生過程について報告する。この過程には2つの連続する幼生期が見られる。第1期が、縦走する繊毛帯を一部に備えた非摂食型アウリクラリア幼生(ナマコ類のアウリクラリア幼生、ヒトデ類のビピンナリア幼生に類似)、第2期が、環状の繊毛帯をもつドリオラリア幼生(無茎ウミユリ類の最初の幼生期に類似)である。我々は、棘皮動物においてはディプルールラ型幼生が原型であって、これが同動物門内で他の各種幼生形態が付加されていく進化の起点になったと考える。さらに大きな進化の観点から見て、棘皮動物の最も基本的な幼生はディプルールラであるとする今回の論証は、脊索動物の神経管の系統的起源に関するGarstangのアウリクラリア説と一致する。

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