Letter 物理:Deutsch-Jozsaアルゴリズムのイオントラップ量子コンピュータでの遂行 2003年1月2日 Nature 421, 6918 doi: 10.1038/nature01336 古典的には、コインが真(一面に表、他面に裏)なのか偽(両面とも表あるいは裏)なのかを決定するには、両面、つまり2回調べなければならない。しかし、類似の量子論的手順(Deutsch-Jozsaアルゴリズム)では1回で済む。Deutsch-Jozsaアルゴリズムは、核スピンを量子ビットとするバルク核磁気共鳴法を用いて、実験的に実現された。これにひきかえイオントラップ法は、個々の原子の振動と電子量子状態を量子ビットとして用い、また原理的には、多くの量子ビットにたやすく拡張できる。イオントラップ法の実験的進歩には、2量子ビットの量子ゲート、4個のイオンの絡み合い、量子状態の設計と実現、絡み合いで増強された位相の評価などがある。今回我々は、Deutsch-Jozsaアルゴリズムを実現するため、核磁気共鳴法で開発された技法を、単一カルシウムイオンの振動と電子状態を量子ビットとするイオントラップ量子情報処理装置に応用した。イオンに基礎を置いて量子アルゴリズムを完全に実現したことにより、我々は、複雑な計算に必要とされる特性と精度を持つ実験手法を実証し、トラップされたイオンを量子計算に用いる可能性を確認したことになる。 Full Text PDF 目次へ戻る