Letter 材料:赤と緑の発光が可逆的に切り替わる電界発光素子 2003年1月2日 Nature 421, 6918 doi: 10.1038/nature01309 有機電界発光に応用できる新材料の研究は、近年、発光効率と安定性を向上させる目的でリン光発光体に集中している。今回我々は、半導体ポリマーとリン光錯体の組み合わせに基づく単純な電界発光素子の作製を報告する。この素子は、電圧に依存して緑の発光と赤の発光が完全に可逆的に切り替わる。活性材料は、ポリフェニレンビニレン(PPV)誘導体にルテニウム複核錯体を均一に分散させて分子的にドープしたものからなる。錯体は、三重項発光体と電子移動の仲介役という2つの役割を果たす。順バイアスをかけると(+4V)ルテニウム化合物の励起状態への分布が増え、この錯体に特徴的な赤い発光が観察される。バイアスを反転すると(-4V)ホストのポリマーの最低励起一重項状態への分布が増え、続いて緑の光が放出される。PPV誘導体の励起状態形成機構においては、ルテニウム複核錯体が段階的な電子移動過程にかかわっており、これにより最終的にはポリマー上での効率的な電荷再結合反応が起こる。 Full Text PDF 目次へ戻る