Letter 生化学:リボソームに結合した終結因子RF2の極低温電子顕微鏡による研究 2003年1月2日 Nature 421, 6918 doi: 10.1038/nature01224 タンパク質合成はリボソームで行われ、そこでメッセンジャーRNAが運ぶ遺伝情報がアミノ酸の配列へと翻訳される。この翻訳過程は、終止コドンがリボソームの解読中心(DC)に入り、I型の翻訳終結因子(RF)によって認識されると終了する。RFにはよく保存されたGGQアミノ酸モチーフが1個ある。このモチーフはペプチドの解離に不可欠で、リボソームの50Sサブユニットのペプチド転移酵素中心(PTC)と直接結合すると考えられている。RFのもう1つのよく保存されたモチーフであるRF2のSPFは、30SサブユニットのDC中で、終止コドンと直接結合するといわれている。DCとPTCの距離は約73Åである。しかしX線解析からわかったRF2の構造では、SPFとGGQとはわずか23Åしか離れていないことから、この2つがDCとPTCに同時に結合することはあり得ないことがわかる。本論文では、リボソームに結合している際にはRF2が開いたコンホメーションをとっていることを明らかにする。このため、SPFと終止コドンが結合していてもGGQはPTCに接触できる。この結果は、翻訳終結の正確さについての新たな説明となるもので、DCに終止コドンが入ったことをPTCへ伝達する仕組みにも関わるものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る