Letter 生理:ショウジョウバエの概日時計に果たすカゼインキナーゼ2αの役割 2002年12月19日 Nature 420, 6917 doi: 10.1038/nature01235 概日時計は動物における周期的行動を支配し、転写のフィードバックループによって制御されている。たとえば、ショウジョウバエのタンパク質Clock(Clk)とCycle(Cyc)は、遺伝子period(per)とtimeless(tim)の転写を活性化する。次に、これらの産物タンパク質であるPerとTim が結合して核内に移動し、ClkとCycの活性を抑制する。しかし、概日時計が適切に作動するには翻訳後の修飾も重要である。PerとTimのリン酸化状態は周期変化を被り、また、この過程には2種類のキナーゼがかかわっていることが証拠から裏づけられている。すなわち、Doubletime(Dbt)がPerをリン酸化し、Shaggy(Sgg)がTimをリン酸化する。さらに、SggとDbtは標的とする相手の部位にホスホセリンを必要とすることが多く、また、dbt変異体におけるPerリン酸化の解析からは他のキナーゼの関与が示唆されている。本論文では、ショウジョウバエのカゼインキナーゼ2α(CK2α)の触媒サブユニットが、重要な概日周期ペースメーカーニューロンの細胞質で主に発現していることを報告する。CK2α変異バエは、概日リズムの周期が長く、CK2活性が低下し、Perの核内移行が遅れる。これらの作用はおそらく直接的なものだと考えられるが、それはin vitroではCK2αがPerを特異的にリン酸化するからである。我々は、CK2が動物・植物・菌類の分岐した概日機構どうしをつなぐ進化上の連結部にあたると考える。 Full Text PDF 目次へ戻る