Letter

細胞:ショウジョウバエのMybを含むタンパク質複合体が部位特異的DNA複製の際に果たす役割

Nature 420, 6917 doi: 10.1038/nature01228

後生動物では、発生段階や時間、組織に応じた特異的なDNA複製パターンがあり、大きな関心を呼んでいる。ショウジョウバエの濾胞細胞におけるchorion遺伝子座での部位特異的DNA複製は、大幅な遺伝子増幅に結びつく。この過程を調節するシス作用性DNA要素の構成は、この種の調節が行われるしくみのモデルと考えられる。第三染色体上のchorion遺伝子クラスターの増幅には2個のDNA要素ACE3Ori-βが重要で、これらにはOrc(複製開始点認識複合体)が直接結合する。また、二次元ゲル解析によって、主たる複製開始点としてOri-βが使われることが明らかにされた。ここでは、Myb(骨髄芽球症)腫瘍性タンパク質ファミリーに相同なショウジョウバエのタンパク質がさらに4個のタンパク質と強く結合し、この複合体がこれらの調節DNA要素に部位特異的に結合することを明らかにする。ショウジョウバエのMybは遺伝子の増幅に必要でトランスに作用することから、Mybタンパク質がDNAの複製に直接的にかかわることがわかる。ショウジョウバエのMyb結合部位は、Myb複合体を構成するもう1つのタンパク質(p120)の結合部位同様、レポーターとして導入した遺伝子の複製にも必要で、シスに作用する。クロマチン免疫沈降実験によって、この両タンパク質はin vivoでchorion遺伝子座に局在することが明らかになった。これらのデータから、複製のエンハンサー要素に結合した特異的なタンパク質複合体は、一般的な複製機構とともに働いて、複製の際は部位特異的な複製開始点が利用されるようにしていることが証明された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度