Letter 生化学:二種のヌクレオチドのみから構成されるリボザイム 2002年12月19日 Nature 420, 6917 doi: 10.1038/nature01185 RNA分子は、地球上における生命の歴史の初期段階で際だった重要性を持っていたと考えられているが、それはRNA分子が遺伝情報をコードするとともに触媒機能をもつためである。現在使われている遺伝子暗号は、遺伝情報を蓄えるのに2組の相補的塩基対によっている。しかし、容易に脱アミノ化されてウラシルになるシトシンは化学的に不安定なため、A、U、G、Cの塩基からなる原始的な遺伝暗号の定着は困難であったと思われる。最初の遺伝物質はむしろ一組の塩基対を単位として構成されていたらしいことが示唆されてきた。本論文では、2種のヌクレオチドサブユニットだけからなる二成分系情報巨大分子が触媒として作用できることを示す。in vitroでの進化を行わせることで、2,6‐ジアミノプリンとウラシルの二種のヌクレオチドのみからなるリガーゼリボザイムが得られた。これは、それぞれ5'三リン酸、3'ヒドロキシルを持つ2つの分子の、鋳型に依存した連結反応を触媒する。単離された最も速い反応速度を示すリボザイムの活性型コンホメーションの触媒速度は、触媒がない場合の反応速度の約36,000倍であった。このリボザイムは、生物学的に重要な3',5'‐ホスホジエステル結合の形成に特異性をもつ。 Full Text PDF 目次へ戻る