Letter 地球:海洋堆積物中の層境界の凹凸によるメタンハイドレート安定性の減少 2002年12月12日 Nature 420, 6916 doi: 10.1038/nature01263 300メートル以深の深海では、圧力温度条件によりメタンはメタンハイドレートの氷状結晶を形成する。メタンハイドレートの海洋堆積物は非常に大きく、10,000ギガトンの炭素の蓄積になると見積もられており、潜在的に開発可能なエネルギー源であるうえに、地球変動や海洋底の安定性にとって重要となると考えられている。このような堆積物の広がる範囲については通常は地震探査により推測することができ、その場合にはメタンハイドレートの安定な層は海底と平行に走るなめらかな反射面として現れることが多い。ここでは、カナダのバンクーバー島沖のカスケイディア縁海で得られた海底堆積物の高分解能地震反射断面を用い、ハイドレート安定帯へのガスに富んだ鉛直方向の貫入を含むハイドレート安定帯の底面の水平方向不均質性を調べた。このような鉛直方向への貫入は、温度の高い流体の上昇流と関連があることが示唆される。したがって、海底の流体がはき出されるところとメタンハイドレートの堆積物が一致するところでは、ハイドレート安定帯の底面はきわめて凹凸が激しく、表面積が大きくなっている可能性がある。面積が大きくなることは、海面が下がって圧力が減少した場合には非常に多くのメタンハイドレートが不安定に近くなりそのために解離状態に近くなることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る