Letter 細胞:線虫でのRas活性化に応じて起こる、エンドサイトーシスを介したLIN-12/Notchの下方制御 2002年12月12日 Nature 420, 6916 doi: 10.1038/nature01234 動物の発生時の細胞運命の特定には、異なった経路からの信号の協調が重要である。本論文では、線虫Caenorhabditis elegansの産卵口の発生の際に、上皮成長因子受容体/Ras/マイトジェン活性化プロテインキナーゼカスケードとLIN-12/Notch経路との間に、これまで知られていない種類の相互作用(クロストーク)があることを明らかにする。6個の産卵口前駆細胞(VPC)は、初めは等価だが、Ras経路を介した誘導シグナルとLIN-12/Notch経路を介した副シグナルによって異なった運命をたどることになる。Ras活性化の結果の1つは、P6.pにおけるLIN-12タンパク質の減少で、VPCが副シグナルの発生源と考えられている。今回、LIN-12の細胞内ドメインにある「下方制御ターゲティングシグナル」(DTS)を同定した。DTSには、ロイシン2個を含むエンドサイトーシスの選別(ソーティング)モチーフが含まれる。LIN-12の細胞内への取り込みにはDTSが必要らしく、Rasが活性化されるとLIN-12がエンドサイトーシスで運ばれる経路に変化が生じ、下方制御につながるのかもしれない。また、P6.pでLIN-12が安定化されると副シグナル伝達経路が乱れることから、in vivoで細胞運命を適切に特定するには、LIN-12の下方制御が重要なことがわかる。 Full Text PDF 目次へ戻る