Letter 細胞:機械刺激受容タンパク質のMEC-6はC. elegans触覚細胞のdegenerinチャネルのサブユニットである 2002年12月12日 Nature 420, 6916 doi: 10.1038/nature01205 線虫と哺乳類の触覚受容器ニューロンにおける機械刺激受容伝達にはDEG/ENaC(degenerin/上皮性ナトリウムチャネル)タンパク質が関与していると考えられている。線虫Caenorhabditis elegansのdegenerin遺伝子に属するmec-4とmec-10(それぞれmec-4(d)とmec-10(d) と呼ぶ)の機能獲得型変異は触覚細胞の変性を引き起こす。これらの遺伝子変異による表現型は、触覚感受性に必要な、もう一つのdegenerin遺伝子であるmec-6の変異が加わると完全に消失する。また、mec-6は他のdenegerinの機能にも必要な遺伝子であることがわかっている。本論文で我々は、mec-6が、ヒト冠状動脈疾患への関与が示唆されているパラオクソナーゼと部分的に類似性をもつ膜1回貫通型の膜タンパク質をコードする遺伝子であることを報告する。mec-6は筋細胞と6つの触覚受容器ニューロンを含めて、多くのニューロンに発現が認められた。MEC-6は、MEC-4(d)とMEC-10(d)から生じるアミロライド感受性Na+電流をおよそ30倍に増大させた。さらに、MEC-6は、MEC-4(d)/MEC-10(d)チャネル活性を制御するストマチン類似タンパク質のMEC-2と協同的に作用することにより、同電流を200倍に増大させた。また、MEC-6はこれらの3つのdegenerinタンパク質と直接的相互作用するタンパク質であった。in vivoでは、MEC-6はMEC-4と同じ場所に局在し、MEC-4が触覚ニューロンに沿って点在的に発現するために必要なタンパク質であることが示された。以上の結果より、MEC-6はdegenerinチャネル複合体の構成成分の1つであり、触覚細胞における機械刺激伝達に関与していると考えられた。 Full Text PDF 目次へ戻る