Letter

物理:柔軟物体の自己相似湾曲による抵抗低減

Nature 420, 6915 doi: 10.1038/nature01232

高速流の古典的理論では、運動する剛体はその速度の2乗に比例する抵抗を受けると予測されている。しかし、流れの中の物体が柔軟性である場合には、その形が速度の関数となるため、この推論は当てはまらない。例えば、猛烈な風の中では広葉樹の葉が丸まる。流体の力による物体の変形は自然界でよく見られ、その結果、多くの生物にとって有利となる大幅な抵抗低減が得られる。そのような流れ−構造相互作用の実験的研究は、物体と流れの力学を統一する理論的解釈を欠く場合が多い。今回我々は、流れる石けん膜に浸した柔軟繊維を用いて、流れによる繊維の湾曲に起因する抵抗の低減を測定した。流体力学と湾曲を結びつけるモデルを用いて、古典的理論に比べると抵抗増加が鈍ると予測した。繊維は湾曲遷移を起こし、自己相似形状をとる。そのような形状では、抵抗は繊維の曲線の幅ではなく自己相似部分の長さに応じて変わる。こうした予測は我々の実験データにより支持された。

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