Letter 地球:イライト―スメクタイトの第一原理による研究と粘土鉱物に対する意義 2002年11月14日 Nature 420, 6912 doi: 10.1038/nature01155 イライト―スメクタイトが交互に並んだ粘土鉱物の地層は堆積盆地では広く見られ、炭化水素の熟成、移動及び捕獲、岩石のセメント化作用、続成作用における間隙水の化学的性質の進化、そして間隙圧の発達と関連づけられてきた。しかし、このような粘土鉱物の重要性にもかかわらず、その構造は議論の的になっている。二つのモデルが対立しており、それぞれ続成作用の過程を理解する上では全く異なった結論を導くものとなっている。モデルAは、交互に並んだ粘土鉱物の地層は端成分のイライトとスメクタイトと同一の層が重ね合わされたものと考え、それらが分離され独立に形成された部分であることを示唆している(基本粒子)。一方、モデルBは、粘土鉱物は局所的な層間の電荷の釣り合いと一致して、より大きな距離にわたっても層の間の密着を維持するような、独特の構造を持ったクリスタライトから出来ていると考えている。ここでは、第一原理密度関数理論を用いて、これら二つのモデルのエネルギー論と構造を、1:1割合をもち、Reichweiteパラメーターが1のイライト−スメクタイト混合層粘土鉱物について調べた。モデルBの全エネルギーはモデルAよりも2.3 kJ atom-1mol-1低く、このエネルギーの差は、局所的な電荷の不釣り合いのためにモデルAでは構造に歪みを生じさせる原因となることが分かった。モデルBがより安定性が高いことは、スメクタイトからイライトへの粘土鉱物順の進化を、共存する鉱物種、安定性関係、成長機構、及び基本粒子モデルと共に再検討する必要があることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る