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生理:テーリンのFERMドメインによるホスファチジルイノシトールリン酸キナーゼ1γ型の動員と制御

Nature 420, 6911 doi: 10.1038/nature01147

膜のホスホイノシチドは、細胞質中にあるタンパク質を動員したり制御することによって、細胞のさまざまな働きを調節している。ホスホイノシチドシグナル伝達を空間特異的に確実に機能させるしくみの1つが、ホスホイノシチド代謝にかかわる酵素を細胞内の特異的区画に選別輸送することである。ホスファチジルイノシトール‐4‐リン酸5‐キナーゼ1γ型(PtdInsPKIγ)は、脳で高レベルに発現されているホスファチジルイノシトール‐4‐リン酸5‐キナーゼで、シナプスに濃縮されている。本論文では、PtdInsPKIγのスプライスバリアントで脳内では圧倒的に多いPtdInsPKIγ-90が、カルボキシ末端の短いペプチドを介してテーリンのFERMドメインに結合し、それによって強く活性化されることを明らかにする。テーリンは焦点接着(フォーカルアドヒージョン)斑の主成分で、シナプスにも存在する。PtdInsPKIγ-90はニューロン以外の細胞でも発現されていて、ニューロンでに比べればはるかに低レベルは低く、焦点接着斑に濃縮されている。焦点接着斑では、ホスファチジルイノシトール‐4,5‐ビスリン酸が重要な調節機能を果たしている。PtdInsPKIγ-90を過剰に発現させたり、そのC末端ドメインを発現させたりすると、焦点接着斑が破壊される。これはおそらく、局所的にホスホイノシチドのバランスが崩れるためだろう。これらの知見は、細胞接着に関する制御機能を果たす結合を特徴付け、また、シナプス接合部における分子相互作用と細胞接着の一般機構に新たな共通点があることを示唆するものである。

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