Letter 生化学:電位依存性が逆のイオンチャネルの間でも、電位感知機構は保存されている 2002年10月24日 Nature 419, 6909 doi: 10.1038/nature01038 過分極により活性化される環状ヌクレオチド依存性(HCN)イオンチャネルは、脳や心臓にある周期的に発火する細胞で見つかっており、HCNチャネルを通って流れる陽イオン電流(IhあるいはIfと呼ばれる)がこれらの細胞の周期的発火を引き起こしている。これらのチャネルは周期的に発火しない細胞でも見つかっていて、静止膜特性の制御、シナプス伝達の調節、長期増強に関わり、極端な過分極を抑えている。HCNチャネルと脱分極活性化カリウム(Kv)チャネルでは、第4番目の膜貫通セグメントS4などの配列モチーフが共通している。S4はKvチャネルの主な電位センサーで、S4の電荷の膜を横切る移動が引き金となって、活性化ゲートの開口が起こる。本論文では、システインアクセシビリティ法を使って、HCNチャネル内でS4が動くかどうかを調べた。KvチャネルとHCNチャネルでS4の移動が保存されていることがわかり、HCNチャネルでもS4が電位センサーとしてはたらくことが示唆された。今回の結果は、電位依存性が逆のKvチャネルとHCNチャネルで、保存された電位感知機構がはたらいていること、しかしこの2つの異なるチャネルでは電位センサーと活性化ゲートとの間の共役機構が異なることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る