Letter 宇宙:銀河中心の超大質量ブラックホール周囲にある軌道周期15.2年の星 2002年10月17日 Nature 419, 6908 doi: 10.1038/nature01121 多くの銀河は、その中心に太陽質量の100万倍以上の超大質量ブラックホールをもつと考えられている。星の速度の観測と、変動するX線放射の発見は、我々の銀河の中心にそのようなブラックホールの存在を支持する強力な証拠を提供したが、これまでその他の質量の集中についての可能性を決定的に除外することはできなかった。本論文では、現在のところ、コンパクトな電波源(同時に大質量ブラックホールの候補である)サジタリウス(射手座)A*にもっとも近い星の軌道の3分の2を追跡することを可能にした、10年間におよぶ高解像度の天体画像について報告する。近心点通過および遠心点通過の両方を含む観測結果は、15.2年の軌道周期で、わずか17光時の近心点距離をもつ、サジタリウスA*の周りの長楕円ケプラー軌道上に星が存在することを示す。観測にもっとも良く適合する軌道では、中心の質点には太陽質量(M○)の(3.7±1.5×106)倍の質量を必要とする。データによると、中心の質量としての、暗い天体の高密度クラスター、あるいは大質量の縮退したフェルミオンの球体は、もはや考える余地はない。 Full Text PDF 目次へ戻る