Letter 生理:p21Cip1 Cdk阻害体のMycによる抑制はDNA損傷に対するp53応答の結果に影響する 2002年10月17日 Nature 419, 6908 doi: 10.1038/nature01119 腫瘍抑制因子p53がDNA損傷によって活性化されると、細胞周期の停止、またはアポトーシスによる細胞死のいずれかが誘導される。p53による細胞分裂停止にはサイクリン依存性キナーゼ(CDK)を阻害するp21Cip1の転写活性化が関与し、アポトーシスにはPUMAやPIG3などのメディエーターの転写活性化が関与する。細胞分裂停止とアポトーシスのどちらかの選択に至る決定要因はまだわかっていない。本論文では、転写因子Mycが、この選択の主要決定因子の一つであることを報告する。Mycは、 DNA結合タンパク質Miz-1のはたらきによりp21Cip1のプロモーターに直接移動される。この相互作用により、p53などの活性化因子群によるp21Cip1の誘導が阻害される。その結果、Mycは、DNA損傷に対する結腸癌細胞のp53依存性応答を、細胞分裂停止からアポトーシスへと切り換える。Mycは、p21Cip1またはPUMAのプロモーターに対するp53の結合能力には影響を及ぼさないが、結合したp53によるp21Cip1の転写活性化を選択的に阻害する。Mycはp21Cip1の発現を抑制することでアポトーシスを起こりやすくし、p53の応答結果が細胞死に傾くような影響を及ぼす。 Full Text PDF 目次へ戻る