Letter 細胞:コアクチベーターp300の転写因子結合表面は造血過程に必要である 2002年10月17日 Nature 419, 6908 doi: 10.1038/nature01062 コアクチベーターであるCBP(Cre結合タンパク質(CREB)結合タンパク質)、およびそのパラログp300は、遺伝子発現を制御する多くの転写因子に対してアダプター分子およびタンパク質アセチルトランスフェラーゼの機能を提供すると考えられている。正常な発生にはCBPおよびp300が必要であり、造血系および上皮性の腫瘍ではこれらの遺伝子の変異が見つかっている。しかし、CBPとp300のどちらが持つ機能がin vivoで不可欠であるのかについては不明である。本論文では、CBPおよびp300にあって、タンパク質に結合するKIXドメインの機能が、マウスでは重複していないことを報告する。転写因子c-MybおよびCREBに対する結合表面を破壊するように考えられたp300のKIXドメイン上の点変異をホモ接合でもつマウスでは、造血過程に貧血、B細胞不全、胸腺発育不全、巨核球の増加、血小板の増加などの多系列に及ぶ機能不全がみられる。これとは対照的に、CBPのKIXドメイン上に同じ変異をホモ接合でもつマウスは基本的に正常である。c-Myb上の変異とp300のKIXドメイン上の変異との間には相乗的な遺伝的相互作用があるので、c-Mybがp300のKIXドメインに結合することは、巨核球の発生と機能に極めて重要であると考えられる。したがって、関連の強いこれら2種のコアクチベーター中に保存されたドメインは、造血過程で対照的な役割を果たしていることになる。 Full Text PDF 目次へ戻る