Letter

海洋:北大西洋北東水域における中層循環の直接測定

Nature 419, 6907 doi: 10.1038/nature01078

北大西洋北東水域における水塊の循環は全球の気候に強く影響するが、それは高温な亜熱帯水を北へ向かって高緯度水域へ輸送するからである。しかしながら、人工衛星が観測できる範囲より深い層における海洋循環を測定することは難しく、ひとつの海洋盆の全体について包括的に調査を行うことが可能になってきたのは、ごく最近のことである。この論文では、北大西洋北東水域における二つの水深層から得られた絶対流速の平面図を示すが、これらは音波によって浮標を追跡したものである。我々は、サーモクライン(水温躍層)レベル(水深約600m)において、メキシコ湾流系によって北へ輸送される平均的な流量の大部分は亜寒帯水域内に留まり、ロックオール舟状海盆やノルデイック海に入るのは比較的少量に過ぎないことを見いだした。これまでの研究とは異なり、我々のデータによれば、地中海からの高温高塩な海水は、幅の狭い大陸斜面流と混合過程が結合することを通じて、高緯度水域に達する。調査した両方の水深レベルにおいて、流れは大西洋中央海嶺を、海嶺の中の深い間隙の上を選択して横断するが、このことは、海底地形が上層の海洋循環のパターンについてさえ、制約要因となり得ることを示している。

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