Letter 免疫:ERAAPは小胞体内でMHCクラスI分子に適したペプチドを作り出す 2002年10月3日 Nature 419, 6906 doi: 10.1038/nature01074 CD8抗原を有するキラーT細胞が、腫瘍もしくは細胞内の病原体を見つけるのには、標的となりうる細胞の表面上にある主要組織適合抗原複合体(MHC)クラスI分子による抗原性ペプチドの大規模な提示を必要とする。これらのペプチドは、ほとんど全てが細胞内のタンパク質に由来し、また外来の病原体や変異の存在を示すものである。異なるMHCクラスI分子に結合するのに必要な長さに正確に切断された無数の異なるペプチドを、細胞がどのように作りだすのかはまだ解っていない。こういうペプチドは、細胞質のプロテアソームによって内在的に合成されたタンパク質から切り出され、その後、小胞体内(ER)の未知のアミノペプチダーゼによりトリミングが行われる。今回我々は、ER内での抗原プロセシングに関与するアミノペプチダーゼであるERAAPを同定した。ERAAPの基質特異性は広範囲にわたり、その発現はインターフェロン‐γによって強く誘導される。RNA干渉法によってERAAPの発現を低下させると、ERでのMHCクラスI分子に適したペプチドのトリミングが妨げられ、細胞表面上のMHCクラスI分子の発現が大幅に低下する。従ってERAAPは、細胞質での抗原プロセシングの産物と細胞表面上のMHCクラスI分子によって提示される最終的なペプチドとの間をつなぐ、今まで知られていなかった成分にあたるものである。 Full Text PDF 目次へ戻る