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生態:珪藻類濃度の高い海洋生態系におけるカイアシ類の孵化成功度

Nature 419, 6905 doi: 10.1038/nature01055

珪藻類は、全世界の海洋の温帯海域や沿岸の湧昇海域において春季に発生する植物プランクトン群集で、大きな割合を占める。カイアシ類は通常、これらの海域の動物プランクトンの多くを占め、さまざまな魚種の稚魚の餌になっている。最近の実験室研究からは、珪藻類がカイアシ類の卵の孵化成功度に有害な作用を及ぼしている可能性が示唆されている。こうした知見は、海洋食物網のエネルギーがカイアシ類によって珪藻類から魚類へ流れているとする従来の見方に疑問を呈するものだ。卵の死亡率は、カイアシ類の個体群動態における重要要因であり、したがって、もし珪藻類がin situでも有害な作用をもつならば、逆説的に、珪藻類の数度が高ければ二次生産が制限される可能性がある。すなわち、最も生産性があり商業的にも重要な海洋生態系の一部における一次生産から漁業へのエネルギー移動についての現在の見解には、重大な欠陥がある可能性がある。本論文では、珪藻類が植物プランクトン群集の大部分を占める全世界の12の海域から算定した、in situでのカイアシ類の卵の孵化成功度を報告する。どの海域においても、珪藻類のバイオマスにも、ミクロプランクトンにおける珪藻類の優占度にも、カイアシ類の孵化成功度との負の相関関係が見られなかった。珪藻類が優占する生態系についての従来のモデルは、今もって有効である。

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