Letter

細胞:DNA二本鎖切断の修復には、Esa1によるヒストンH4のアセチル化が必要である

Nature 419, 6905 doi: 10.1038/nature01035

ヒストンのアセチル化が転写調節に果たす役割は詳しく解明されているが、染色体の機能におけるそれ以外の役割はほとんど未解明である。本論文では、二本鎖切断を修復する2種類の異なった経路に、ヒストンH4のそれぞれ異なるアセチル化パターンが必要なことを報告する。野生型のH4アセチル化部位に変異をもつ出芽酵母の変異株では、非相同的末端結合修復と、最近明らかになった複製共役修復に欠陥がみられる。これらの修復経路はともに、ESA1ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)を必要とする。この酵素は、H4尾部の全リシン残基をアセチル化する酵素で、異所性リシン残基をもアセチル化し、それによって変異体H4尾部の二本鎖切断修復能が回復する。Esa1を含むNuA4HAT複合体の成分でヒストンH4尾部に結合するタンパク質Arp4は、in vivoではDNA二本鎖に生じた切断部に特異的に運ばれる。in vitroでは、精製したEsa1-Arp4HAT複合体は、環状に並んだヌクレオソームよりも直線状に並んだヌクレオソームの方をはるかに効率よくアセチル化する。このことは、この複合体が切断部位周辺のヌクレオソームを選んでアセチル化することを示している。これらの結果を総合すると、ヒストン尾部のアセチル化はDNA修復に直接必要であり、類似のヒトHAT複合体も同じような機能を果たしている可能性があると考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度